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ネット選挙の解禁を、シンポジウムで熱い討議(上)

神山玄太2008/07/22
20日、都内でインターネット選挙運動のあり方を問うシンポジウム「インターネット選挙運動の現状と問題点を探る」が開催された。当日は100名ほどの観客が参加し、木村剛・株式会社フィナンシャル代表取締役、福田紀彦・神奈川県議会議員の講演、パネルディスカッションに耳を傾けた。
ザ・選挙 動画・音声配信「マニフェストとネット選挙運動の良い関係」福田紀彦・神奈川県議 (43分40秒)
動画・音声

 日本インターネット新聞社が主催するシンポジウム「インターネット選挙運動の現状と問題点を探る」(株式会社フォーナイン・ストラテジーズ共催)が20日午後、東京・中央区のホールで開かれた。
ネット選挙の解禁を、シンポジウムで熱い討議(上)|写真
満員の会場は熱心に耳を傾けた(写真は全て筆者撮影)
 インターネットが急速に普及するなかで、多くの議員がホームページを開設し、日々の活動報告や政策を掲載するなど、その利用は爆発的に拡大している。しかし、インターネットの利用はあくまでも政治活動の利用のみで、選挙運動にインターネットを使うことはできない。インターネットで選挙運動をすることは、公選法で規定している文書図画の頒布・掲示規定に抵触するとの総務省解釈があるためだ。一刻も早くネット選挙の解禁をすべきとの観点から熱い討議が繰り広げられた。

 主催者あいさつで登壇した竹内謙氏は、「日本の民主主義は崩壊の道をたどっている。ネット選挙も議論になって10年以上経つが、何の対応もできていない。ネットの利用で、日本の政治は大きな前進を図れると思う」と述べ、ネット選挙の解禁が遅々として進まない現状を踏まえて、危惧を表明した。

◆ネット選挙の解禁は真の民主主義をつくりあげるための試金石――木村剛氏(株式会社フィナンシャル代表取締役)

 木村剛氏は「ネット選挙運動解禁と自由のゆくえ」と題して基調講演を行った。

 現在の日本は永田町や霞が関によってつくられた官主国家と位置づけ、「日本から自由が奪われており、自由ではなく統制が強い世の中になりつつある。自由を謳歌できる民主主義をつくりあげることができるかどうかの試金石がネット選挙の解禁ではないか」と述べ、ネット選挙運動の解禁の重要性を訴えた。

 またシンポジウムの参加者に対して、「ネット選挙における自由は当たり前だと思う。(インターネットが普及している)現状に合うように公職選挙法の読み替えをするべき。公職選挙法を変えてくれとお上に頼むのではなくて、戦い勝ち取るものだと思う。公職選挙法を変えるのではなくて、公職選挙法を拡大解釈してやってしまったらいい。公職選挙法の壁に立ち向かい、その壁を打ち破ってほしい」とネット選挙を実行することを求めた。
ネット選挙の解禁を、シンポジウムで熱い討議(上)|写真
基調講演をした木村剛氏(左)と福田紀彦氏(右)
◆ネット選挙は政策本位のマニフェスト選挙と表裏一体――福田紀彦氏(神奈川県議会議員)

 福田紀彦氏は「マニフェストとネット選挙運動の良い関係」と題して、政治改革提言を行った。

 インターネットは多くの情報を発信できるということに触れ、「インターネット選挙が解禁されれば、演説を動画配信することもできる。政治家は言葉が命であり、政策をビラに書いてまけばいいというのは違うと思う。ネットが解禁されれば、(演説を)ビデオで見てもらうことができるし、ほかの候補者と演説を見比べてもらうこともできる」とネット解禁におけるメリットを語った。

 またマニフェストとネット選挙運動との関係について、「マニフェスト選挙は政策本位の選挙にしようというもの。この情報量が圧倒的に多く、検索が可能で、いつでもどこでも生活のパターンに左右されずに見ることができるというネットの利便性は、政策本位を目指すマニフェスト選挙へ大きな寄与がある」と述べた。

 ネット選挙解禁に向けた動きとして、「(なりすましや誹謗中傷などの)問題点を解決しないことには、ネット選挙解禁否定論に根拠を与えていることになる」と問題点を解決する方策を提示することの重要性を訴えた。そのうえで、福田氏は「公設サーバーによるネット選挙」を推奨し、なりすましや誹謗中傷などの問題点は解決できるとの考えを示した。((下)につづく)
◇     ◇     ◇
ネット選挙の解禁を、シンポジウムで熱い討議(下)


シンポジウム「インターネット選挙運動の現状と問題点を探る」
 主催:日本インターネット新聞株式会社
     株式会社フォーナイン・ストラテジーズ
 後援:オーマイニュース株式会社
     特定非営利活動法人ドットジェイピー
     株式会社イーハイブ
     株式会社ムラウチドットコム
     株式会社マイネット・ジャパン
     株式会社ユニバーサルステージ
 プログラム
  開会の挨拶
    竹内謙氏(日本インターネット新聞株式会社 代表取締役)
  基調講演「ネット選挙と運動解禁と自由のゆくえ」
    木村剛氏(株式会社フィナンシャル代表取締役)
  政治改革提案「マニフェストとネット選挙運動の良い関係」
    福田紀彦氏(神奈川県議会議員)
  パネルディスカッション「ネット選挙運動の現状と問題点」
    モデレーター:平野日出木氏(オーマイニュース株式会社 編集長)
    パネラー:
     竹内謙氏(日本インターネット新聞株式会社 代表取締役)
     佐藤大吾氏(特定非営利活動法人ドットジェイピー 理事長)
     徳力基彦氏(アジャイルメディア・ネットワーク株式会社 取締役 ブロガー)
     山内和彦氏(前川崎市議会議員 映画「選挙」主演)
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