民主党の小沢一郎代表(66)は11日午後5時から東京・永田町の党本部で記者会見し、代表を辞任することを表明した。会見の内容は次の通り。
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国民の皆さま、支持者の皆さまにご心配をおかけしてまいりましたことをお詫び申し上げますとともに、特にこの3年間、至らぬ私を支えてくださいました同僚議員の方々、党員・サポーターの皆さまに心より御礼を申し上げます。
もとより今度の総選挙は、国民自身が政権を選択して自らこの国と国民生活を救う、またとない機会であります。民主党にとっては悲願の政権交代を実現する最大のチャンスであります。民主党を中心とする新しい政権をつくり、国民の生活が第一の政治を実現して、日本の経済社会を根本から立て直すこと、そして政権交代によって日本に議会制民主主義を定着させること、この2つが民主党に課せられた歴史的使命であり、私自身の政治家の最終目標にほかなりません。
日本のために、また国民にとって、民主党にとって、そして私自身にとっても、何がなんでもここで勝たなければならないのであります。それを達成するためには、党内の結束、団結が絶対不可欠の条件であります。党内が乱れていたのでは総選挙に勝利することはできません。逆に、挙党一致で臨みさえすれば必ず勝利することができると確信しております。
私が代表の職にとどまることにより、挙党一致の態勢を強固にする上で、少しでも差し障りがあるとするならば、それは決して私の本意ではありません。政権交代という大目標を達成するために、自ら身を引くことで民主党の団結を強め、挙党一致をより強固なものにしたいと判断した次第であります。
まさに身を捨て、必ず勝利する、私の覚悟、私の決断は、その一点にあります。連休中、熟慮を重ねまして、その結論に達し、決断した以上、党内の混乱を回避するためにも、直ちに連休明けの本日、辞意を表明することにいたしました。ただし、国民生活の影響を最小限に抑えるために、平成21年度補正予算案の衆議院での審議が終わるのを待った上で、すみやかに代表選挙を実施していただきたいと考えております。
重ねて申し上げます。新代表の下で挙党態勢を確立して、総選挙に臨むことが何よりも重要であります。もちろん、私もその挙党態勢の一員として新代表を支え、総選挙必勝のために最前線で戦い続けたいと思います。国民の皆さま、引き続き民主党をご支持くださいますよう、心よりお願いを申し上げます。ありがとうございました。
■質疑応答
小沢 第一点は皆さん自身がよくお分かりだと思います。連日、皆さんの報道にありますから、それによって結果として党内が不安定になったり、みんなが不安になったりしてはいけない。私がそのメディアの批判の矛先の相手であるとするならば、私自身が去ることによって、それが緩和され、そしてみんなが安心して、安定して総選挙に向けて挙党一致で戦う、そういう態勢をぜひ作り上げてもらいたいし、私も一員として協力していきたい、そう思っております。
それから今日、辞意表明をしたからといって、別に政治家を辞めるわけではありません。もうあとわずかの総選挙までの期間でございます。代表を退いても、全力で政権交代のために頑張りたいと思います。
―― 辞意を決断するに至った経緯、特に決断したのはいつか。例えば総選挙対策として、具体的にどのような活動をしていくつもりか。
小沢 私が民主党の代表を辞するという決断をいたしましたのは、最終的に連休で、ゆっくり考える時間ができた時点でございます。それから選挙のやり方につきましては、質問者も長年見ておられるはずであります。選挙必勝の私自身のやり方で、今後も全力で頑張ります。
―― 後継を選ぶ代表選挙について、どのような代表が望ましいか。現時点で意中の方はいるか。また、衆院選では代表自身がまだ公認されていないが、次期衆議員選挙に立候補するのか。そしてまた選挙区の判断は、代表を辞めることによってどうなるか。
小沢 辞めていく者が、次の人について論ずべきではないだろうと思っております。ましてや誰が立候補するかも分からない段階ですから、質問にはお答えいたしかねます。
さっき言ったように、これで辞めるわけではありません。次の総選挙で勝つことが私の最大の願いであり、それは日本の国にとって、国民にとって必要な政治の転換だというふうに思っておりますので、どこの選挙区であれ全力で戦い必ず勝ち抜いてまいりたいと思っております。
―― 代表辞任後の新執行部から、新たな執行部の中に代表も入って、党幹部としての職を続けていただきたい、もしくは参議院選挙以降、代表が中心となって選挙態勢を組んできたわけだから、選挙について責任を持つような立場についてほしい、そのような要請があった場合にはそれを受けるつもりはあるか。
小沢 まだ私が今日、辞意表明して、選挙の日取りをはじめとする選挙の手続きもまだ決めておりません。それは明日からです。そして、顔ぶれもどのような方が立つかさえも分かりません。ですから新しい代表になってから、なったらどうこうするかという仮定の質問に、今答えるべきではないと思います。
ただ一般論として、党員である以上みんなで決めたことは守らなければなりません。それが民主主義です。自分は意見が反対だったから守らないでは、国会もすべて成り立ちません。反対した法律でも多数で成立すれば、それは法律です。
みんなで話し合いの上まとまれば一番いいことですが、話し合いがつかなかった場合は、多数決、選挙ということで決するというのは、先人の知恵であり民主主義の基本であります。ですから、それによって選ばれたリーダーの命については、私ばかりではなくして、全員が頑張っていかなければならないと思っております。
―― 代表は事件以来、ご自身の進退について政権交代可能かどうかが一番の判断基準と言っており、その中でこの状態で選挙に勝てる、国民の理解を得られるという判断も下されてきたと思うが、その発言と比べて今日の内容はかい離があるような気がする。どう判断が変わってきたのか。
小沢 全く私の話を今聞いていただき、配ったメモを読んでいただけば、何のかい離も何の矛盾もありません。民主党にとって、挙党一致団結して、力を合わせて国民に訴えるという態勢さえできておれば、必ず国民の信頼を得られると思っております。
その意味において、私は今日でも民主党は国民の理解を得られると思っておりますけれども、そのことをさらに万全なものにするために、少しでもマイナスな部分はこの際自分自身が身を引くことによって取り除いていきたい。そして、何としても政権交代を実現したい。それが国民のためであり、わわれわれ民主党の使命であると、そう考えているということであります。
―― 党内や有権者から、辞任自体が遅すぎたと、遅すぎたことによって党にダメージを与えたという声もある。そんな中で、さらに政権交代に貢献するために、離党あるいは議員辞職ということも選択肢として考えられるのか。
小沢 なぜ離党、議員辞職しないといけないんですか。私は政治資金の問題についても、一点のやましいところもありません。法律に従ってきちんと処理し、報告しております。
また今回は、政治的な責任で身を引くわけでもございません。皆さんのお力添えのお陰で、私が3年前に代表職を引き継いだ時には、本当に一ケタの支持の、一ケタ台だったと思いますが、今皆さんの懇切丁寧な報道ぶりにも関わらず、20パーセント以上の支持を持って、自民党とほぼ拮抗しております。
私はそういう意味において、本当に国民皆さんの理解が、わが党に対する理解、そしてやはり政治は変えなくてはいけないという理解が進んでおる証左だと思っておりまして、私も微力ながらそのことに多少なりとも貢献してきたのではないかと思っております。
―― 3月の西松報道以来バッシングもあったでしょうが、同時に小沢総理を求める声も多数あった。その声に答えられなかったという無念の思いはあるか。
小沢 個人的に私を強く支持してくださる方は、私が民主党代表として総選挙に勝ち、総理大臣になることを願っていてくれたことと思います。しかし私は、私自身が何になる、ならないということは、全く自分にとっては問題ではありません。
民主党を中心に、とにかくこの長期政権、腐れきった政権を変えなくてはいけない。政権交代、それが果たされれば、私自身にとりましては全く本懐でありまして、それ以上の期待をしてくれた支持者の方がおりましたとしたら、それは申し訳ないことではありますけれども、政治家としてはこの政権交代、国民生活第一の政治、国民のサイドに立った政治、そして日本における議会制民主主義の確立、これが樹立されれば、少なくともそのスタートを切れるということを自分の目で確かめることができるとしたならば、それはまさに政治家の本懐、男子の本懐、そう考えております。(おわり)
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